「金子みすゞの著作権はあるの?詩の朗読をYoutubeに投稿したいんだけど・・・」
「金子みすゞの著作権をめぐるチョッとややこしい話!?」
こんにちは!先日お友達になった方から「トモピコさんの声が好き♡」と言われて、有頂天まっしぐらの当ブログの管理人☆【トモピコのおっぺけ物語】スットコドッコイ劇場の看板女優”トモピコ”です。
おまけに、「本の朗読をしてYoutubeにアップしたらいかがですか?」等と、言ってくださる・・・ひゃっほーいっヽ(*>∇<)ノ
で、突如金子みすゞさんの詩を朗読したくなったトモピコ。Youtubeにアップしてみたいという気持ちもムクムクわいてきたぞーっ。
せやけど、本って著作権があるんとちゃいますのん?
「著作権切れの本」なら大丈夫やねんて~☆
と、いうわけで、今回は金子みすゞさんの著作権について、私個人の見解も含め、次の3つを中心にわかったことをお伝えしますね♪
- 金子みすゞの作品に著作権はあるの?
- 「金子みすゞ著作保存会」って何?
- 金子みすゞの著作権と著作品について私が思うこと
それでは、さっそく著作権の有無について見てみましょ♪
金子みすゞの著作権はあるの?
ぶっちゃけ、金子みすゞさんに関して著作権はありません。以上、マルっ!
著作権がないとわかれば、早速みすゞさんの詩をチェックチェック~♪ どれを朗読しよっかな~(o^^o)
ちょっ、ちょい待ってーな。著作権のこと、もうちょっと詳しく教えてー
そもそも著作権って何?
著作権とは
著作権の期限は?
金子みすゞさんは1903年4月11日生まれ。この世を去ったのが1930年3月10日とされています。(享年26歳)
計算でいくと1931年1月1日から起算して2000年12月末日が著作権保護期間
著作権法からみると、金子みすゞさんの作品を自由に使っても著作権侵害にはなりません。
私たちは大手を振って、彼女の素晴らしい詩を朗読したりして、みすずワールドを享受することができるのだっ\(^o^)/
が、しか~しっ!
金子みすゞさんの著作権については、何やら世間が騒がしい・・・
彼女の著作権に関しては、以前から物議を醸しているらしく、ちょっとややこしい事情がある模様。
ややこしい事情ってなんじゃらホイ?
金子みすゞ著作保存会・・・著作権が特定組織の保護下に!?
『金子みすゞ全集』を出版したJULA(ジュラ)出版局のHPをチェックしてみると・・・。
「金子みすゞの作品および写真の使用については、金子みすゞ著作保存会(窓口・JULA出版局内)の了承を得ていただきますよう、お願い申しあげます」と、書いてある。
著作権がないのに、なんでやねん?
素直なトモピコは(”考えナシ”とも言ふ)、とりあえずJULA(ジュラ)出版局に電話してみることに・・・。
金子みすゞさんの詩の朗読をYoutubeでアップしたいのですが、どうすればいいですか?
担当者さんはとっても丁寧に答えてくれましたよ。
Youtubeに投稿するにあたって、わかった事は次の5つ。
- 金子みすゞ著作保存会からの使用許可願に必要事項【使用媒体・目的・出典(転載元の本の題名)】を記入して申請
- サイト等にアップする際に提供元を金子みすゞ著作保存会と明記
- 掲載は1サイトにつき10編までに限る
- 申請は紙媒体でのやり取り
- 返信用封筒(必ず切手貼付)を同封
*2019年7月現在の情報です。
うわっ、めんどくさーっ!
そうなのよー。著作権切れの作品なのに「ありえなーい!」って、反発したくなっちゃいますよね。
でもね、保存会の方のお話を聞くと、金子みすゞさんの写真や作品をそれはそれは大切に扱っていることが、わかったんです。
彼女のイメージを極力損なわず、そして、作品についても「彼女の持つ感性や想いを忠実に伝えたい」と、いう配慮がひしひしと伝わってきました。
たとえば、「みんなちがって みんないい」で有名な『わたしと小鳥とすずと』の一節。
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面をはやくは走れない。
最後の行をこのまま読むと「じめんをはやくは走れない」と、なりますよね。でも、実際に金子みすゞさんは、“じめん”ではなく“じべた”と言っています。
「じべた」の方が、より一層土の上に密着してる感じがしますやん
読み方が違うだけで、受け取るニュアンスが違ってくるよね
本にはちゃんとルビ(ふりがな)があるんですが、ネット上ではそれがないものも多いそうです。
「じめん」と朗読された音声がYoutubeで広まったり、間違いや誤解があるまま詩が転載されたり・・・。
著作保存会の担当者さんは、「金子みすゞの詩が誤解されたまま広がって、ダイレクトに伝わらないのがとても残念。」と、たいへん気にされていました。
「何かわからない事などがあれば、いつでもお電話ください。」と、おっしゃって、まるっと金子みすゞさんを伝えることに、とても慎重に対応されているご様子。
もともと、金子みすゞさんの写真や詩などの作品は、彼女の死後、遺族をはじめ、みすずさんに熱い思いを寄せる有志の方たちが、心血注いで発掘して収集したもの。
そりゃ~もうっ!大変な苦労があったはず・・・
時間もお金も労力もメッチャ投入したんやろなぁ
「生存中は著作権保護期間としてカウントしないで欲しい」という、彼らの気持ちもわからないではありません。
そんな経緯もあってか、1984年に《金子みすゞ全集》を出版したJULA(ジュラ)出版局が窓口となって、『金子みすゞ 著作保存会』なるものを立ち上げたんですって。
へ~、『金子みすゞ 著作保存会』って何してはるのん?
- 金子みすゞの遺族や、彼女の詩に魅了され、彼女を世に出すために献身した童謡詩人の矢崎節夫氏とJULA(ジュラ)出版局によって『金子みすゞ著作保存会』が設立された。
- 金子みすゞ作品の8割以上が生前未発表で、JULA(ジュラ)出版局から出た『金子みすゞ全集』(1984年)でようやく日の目を見たが、著作権法では保護対象外になっている。
- 写真や資料等を著作保存会ですべて管理しており、金子みすゞの作品や著作者の人格権が侵害されないように努めている。
- 商品や宣伝物に使用の際、本人の写真などの貸し出し等で発生した使用料は、金子みすゞ記念館や展覧会の資金など全て金子みすゞの顕彰の為に使われている。
と、まぁ具体的にはこんな感じです↑↑↑↑↑
そして、彼女の未発表作品を大きく広めるきっかけとなった『金子みすゞ全集』による二次的著作権も主張しているそうな。
これについては、著作権法によると次の2つが焦点となります。
- 「二次的著作物」に該当するか否か?
- 「編集著作物」に該当するか否か?
まずは「二次的著作物」からチェックしてみよう
【「創作的な加工」によって創られる「二次的著作物」】
ある外国の小説を日本語に「翻訳」した場合のように、一つの著作物を「原作」とし、新たな創作性を加えて創られたものは、原作となった著作物とは別の著作物として保護されます(「翻訳」などをした人が著作者)。
このような著作物は、「二次的著作物」と呼ばれています。
小説を「映画化」したもの、既存の楽曲を「編曲」したものなども、このような二次的著作物です(第2条第1項第11号、第11条)
引用元: 文化庁HP「著作権なるほど質問箱」
例えば、みすずさんの詩を英語などの外国語に翻訳したり、絵本やマンガにしたものは二次的著作物にあたります。
これらは無断でコピーして使用することはできません。
さて、お次は「編集著作物」についてですよ♪
【「創作的な組合せ」によって創られる「編集著作物」と「データベースの著作物」】
詩集、百科事典、新聞、雑誌のような「編集物」は、そこに「部品」として収録されている個々の著作物などとは別に、「全体」としても「編集著作物」として保護されます(第12条)”
引用元: 文化庁HP「著作権なるほど質問箱」
つまり、金子 みすゞさんの詩集「全体」をコピーするような場合には、「部品」である個々の著作物(=1編ずつの詩)と全体(=編集著作物である詩集)の両方に、著作権者の了解を得ることが必要だとされています。
と、まぁそんなワケで、「金子みすゞの作品や写真を利用する場合は、著作保存会の窓口であるJULA(ジュラ)出版局に許可を得てください」と、なっているんですねー。
金子みすゞの著作権について私が思うこと
写真提供:金子みすゞ著作保存会←こんな風に明記しますよー
公益社団法人著作権情報センター(CRIC)でも明らかにされているとおり、著作権保護期間は著者の没後70年です。
実はみすずさんに関しては、規約改定前の50年が適用されているのだっ
ってことで、とっくの昔に金子みすゞさんの作品も写真も著作権フリー☆
トモピコが目論んだように、彼女の詩を朗読してYoutubeにアップしようが何をしようが、誰もが自由に使えるし、誰の許可も必要ありません。
もちろん、使用料もいらんで~
法的に問題ナッシング~♪
なので、『金子みすゞ 著作保存会』の言い分に対して「おかしいんじゃないのo(`^´*)!!」と、物申したくなるのも無理のないこと。
ただ、長年の彼らの情熱と地道な努力があってこそ、私たちが金子みすゞさんの詩に出会えたのも確かです。
著作保存会の在り方が今後どうなるのかわかりませんが、この会に賛同している方も数多くいらっしゃるそう。
トモピコとしては、「保存会の言う手順を踏むのもアリかなー」とも思っています。(メチャクチャめんどっちぃけどね(´・ε・`)
ま、金子みすゞさんで儲けようって魂胆もないし、個人の趣味でやることなので、実際はそこまで厳密にしなくてもいいんでしょうが・・・。
保存会側も「許可願い」を出す正直もんが増えたら、相当面倒くさいでー
もし、あなたが金子みすゞさんの詩など使う場合は、最終的には自己責任でお願いいたしまーす♪
それでは、まとめにレッツゴー
まとめ
- 金子みすゞの著作権はない。作品や写真など自由に使用できる
- 一方、JULA(ジュラ)出版局を窓口にした「金子みすゞ著作保存会」があり、作品等を使用する際は事前に届けを必要としている
- 「金子みすゞ著作保存会」の趣旨と活動は、金子みすゞのイメージや作品の質を損なわず、著者の人格権を守り、その功績を広めること
- 金子みすゞの作品を使用する場合は、最終的には自己責任で!
金子みすゞさんの著作権と著作保存会の在り方に関しては、賛否両論イロイロあります。
が、保存会の云々にかかわらず、心血注いで金子みすゞさんを世に送り出して下さった全ての関係者の方々に、心からの感謝と敬意を表したいと思います\(^o^)/
ありがとうございます!
こっちも見てやっておくんなまし~↓↓↓↓↓
『【読み聞かせ】金子みすゞ『日の光』☆私の勝手解釈つき!』
最後までおつきあい下さいまして、ありがとうございました。またのご来場をお待ちしておりま~す\(^o^)/
当ブログの管理人『トモピコのおっぺけ物語』
看板女優”トモピコ”はこんな人!?(随時執筆中・・・)
トモピコさんの声、可愛くて、ハリがあって、大好きです。
朗読が実現するの、楽しみです(^-^)/
Mamiyさん♡すっごく嬉しいメッセージをありがとうございます\(^o^)/
人生いくつになってもチャレンジですね。
これからもよろしくお願いします!